911 SC 1980 Tour de Corse


フランスのレーシング・チーム、アルメラス・フレールは、ポルシェのサポートを受けたセミ・ワークス体制で 1980 年の WRC に参戦しました。アルメラスは 300馬力程度にチューンした Gr.4 仕様の911SC 2台と、Gr.3 仕様一台を用意し、悪天候をものともしない安定した走りを見せた Jean-Luc Thérier 、Michel Vial らの Gr.4 仕様の 911SC が、この年のツール・ド・コルスで優勝、もう一台の Gr.4 仕様の車両も3位に入賞し、老舗レーシング・チームの実力を見せつけました。

911SC (1978–1983)

1978年、911は180馬力の3リッターエンジンを搭載する911SCとなりました。356では最終モデルにSCの名が冠されたことから、いよいよ911の終わりを予感させ、911ファンをハラハラさせました。当時ポルシェは翌1979年には主力モデルを928に移行しようと計画していましたが、依然911の売り上げが好調であったことから、計画を変更し、その後は911のカブリオレを発表するなど 911のバリエーションの充実が図られました。


この作品はタミヤ(tamiya) 1/24 の スナップ・キットを改造したものです。アルメラスの911SCは、一見 934 に似ていますが、911SC にオーバーフェンダーを装着して製作されているので、この作品でもベースキットは 934ではなく、スピードスターを使用しています。クーペに改造して、前後スポイラーやオーバーフェンダー、自作のラリー・パーツと市販のデカールで、1980年ツール・ド・コルス優勝車に仕上げてみました。トヨタのワークス・ドライバーとして日本でもお馴染みのテリエは1985年のパリ・ダカでの事故により引退を余儀なくされており、この 911SC で戦ったツール・ド・コルスでの優勝が大きな舞台での最後の表彰となってしまったのは残念です。